こんにちは
広報室の神崎です。
浴衣は元来、湯上り着なのだから、つまりバスローブのようなもので、バスローブで街中を歩くのはいかがなものか。
という指摘を、浴衣を着ていると指摘されるようなことがあったり、指摘されなくとも気になってしまうことはありますよね。
たしかに、もともと湯上りに来ていたことは確かなようであり、今の常識からすると、バスローブで日中に堂々と街中を歩くというのは変なこと、恥ずかしいことであるかのように感じられるかもしれません。
歴史的に見て、ルーツとしてはそうであるようです。
しかし、現代で浴衣をバスローブと同義に見る人はどれほどいるのでしょうか。
旅行に行った際、温泉上がりに浴衣を着ることはありますが、そのまま温泉街に繰り出すこともあることと思います。
浴衣の位置づけとしては、Tシャツと短パンのコーディネートと変わりないのではないでしょうか。
着物の知識がある方からすれば、非常識な行動であるかのように思える浴衣で外出することは、歴史の流れの中で変わってきたと言えると思います。
そもそも、衣服自体が時代時代の人の生活に合わせて変わっていくものであります。
今日、ビジネスマンが当たり前に着ているワイシャツも、元をたどれば肌着だったそうです。しかし、だれもがワイシャツで外出することを当たり前に見ています。
勿論、正式な場にはワイシャツだけではなく、ネクタイを締めて、ジャケットを羽織っていくのが正装と言えるように、茶事や大切なお宅への訪問には、きちんと着物や振袖を着るように使い分けるとよいでしょう。
和服を着る機会が減少してしまった現代ではルールももちろん大切ですが、和服に親しむことこそが一番大事なことだと思います。
浴衣から和服に慣れ、次のステップとして着物に移り、しっかり知識を身に着けていくという方法もアリなのではないでしょうか。